USCPA受験に向けた予備校選びと勉強法

USCPAを受験しようと思う場合、やはり最初に直面するのは予備校選びでしょう。

前回、合格への主な要素4つ「1.予備校」「2.勉強環境」「3.受験戦略」「4.モチベーション」と挙げさせていただきましたので、その1です。

この試験に関しては制度やテスト形式の変更がちょくちょくありますし、受験勉強自体もさることながら、アメリカ独特の受験手続の難しさがありますので、日本人が完全独学で立ち向かうのは相当効率が悪いだろうと思います。

私は結果的に2つの予備校で学びましたので、その比較も踏まえて経験をお伝えします。

【T社】

私がUSCPA受験を志したのは2009年でしたが、その際はあまり比較などはせず、なじみがあった予備校最大手のT社のビデオ講座に約50万円支払って入学しました。出願州の決め方や必要単位の取得などについて割愛しますが、T社はとにかくテキスト・問題集・授業の分量が多い。特に大変なのがBeckerの問題集です。細かい上に難しすぎる…。本番のexamを受けてみて改めて認識しましたが、本物のQuestionは1行から多くても3、4行な一方、何故かBeckerの問題は長文ものが大半を占める上に内容が超細かいです。

なので私も初めの方は単元ごとに全部問題をこなしてから次に進む、ということをやっていましたが、とても追いつかず…結果的にはT社のテキストと問題集のみを使うことにしました。ただ、それだと逆に圧倒的に触れる問題数が少なすぎて、本番examでは歯が立たない感じです。

「USCPAは過去問が大事」と巷の試験と同じことが言われるのですが、正直なところ、過去問と同じ問題に本番examで出会うことはまずありません。結構、手を変え、品を変え、時には奇抜な視点から理解を確かめにきます。これはMultiple questionでもSimulationでも同じです。

私も初めて本番examを受けた時は「見たことない問題しか出てこない!全部短文で一見簡単そうなのに自信を持って選択肢が選べない!」と愕然として試験センターを後にしました。

ただし徐々に分かってきたのは、理解を確かめに来るトピックや知識の幅は最終的にはそこまで多くないので、過去問の答え自体ではなく、俗に言う出題者の意図や会計制度・思想がそうなっている理由をしっかり学習することで本番examでも自信を持って回答をすることができるようになる、ということでした。

そんなこんなで勉強と受験を続けているうちに、会社の仕事も忙しくなって勉強時間もあまり取れなくなってしまったりとダラダラ期間が続いてしまい、最終的にはT社でUSCPA受験を3年ほど続けてREGひとつだけようやくパスしました。それまでにFAR1回、BEC4回、REGは3回落第、AUDは試験自体受けるところまで辿り着かなかったということになります。

ようやく1科目パスして気が付きます。「このペースで続けていてもexpireする前に残り3科目もパスするのは不可能だ…」ということに。そこで心機一転、私はプロアクティブの門戸を叩きました。

【プロアクティブ】

入学料は再受験割引も適用され確か18万円程度だったと思います。ここまで掛けてきたT社やグアム受験渡航費、受験料、各種登録料を考えれば安いものでした。ここで本気で頑張ってダメなら諦めよう、と新たな決意もできました。

本当は虎ノ門に通いたかったのですが、自宅と勤務先と仕事時間も考慮すると難しそうだったのでeラーニングコースに入学。当時はまだeラーニングがそこまで一般的ではなかったため、紙のテキストはなし(自分でpdfプリントはできる)、練習問題は全てweb解答、さらに解説は全て佐々木先生の動画というのは、それまで通っていたT社とは全く違い、斬新でした。

勉強の進め方の違いとして特徴的なのは、T社がいわゆる学校の授業のように「1単元ずつ解説して、理解を確かめて、問題演習をやる」というスタイルである一方、プロアクティブは「超ざっとトピックのコンセプトを授業でインプットして、あとは過去問・練習問題を解きながらその解説の中で理解を深めていく」というところです。

私は“丁寧に理解するのが好き“というよりも、“とにかく効率的に問題が解けるようになりたい“という性格なので、圧倒的にプロアクティブの勉強法の方がフィットしました。恐らく、真面目にちゃんと理解を積み重ねたいという秀才タイプの方にはプロアクティブの勉強法は気持ち悪く、T社の方が合うのではないかと思います。やはり自分の向き不向きも含めて予備校選びはしっかりやる必要があるでしょう。

そうして心機一転、勉強に取り組んだ結果、REG合格の2013年4月から約1年後の2014年7月までの間でFAR、BEC、AUDそれぞれに無事にパスし、何とかexpireは避けることができたのです。ただしこの1年3ヶ月の間にFARは1回、BECは2回、AUDは1回落ちてます…。ので、やはり「最後は気持ち」なんだと思っています。

下記、比較になりますので、ご参考まで(情報が陳腐化している可能性はありますので、最新情報は各社さんのHP等でご確認ください)。

自分に合った予備校を選んでもらえますと幸いです。

以上

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