USCPAライセンス取得の必要性

USCPAの4科目を無事にパスした!というのはそれだけで価値のあることですが、実はその時点ではまだ”USCPA”と名乗ることができません。というか、正確には名刺でUSCPAという肩書を名乗ることはできません。各州の定める実務要件を満たして、州ごとのライセンスを取得する必要があるのです。

私は日本企業でサラリーマンとして、それも非経理人員として働く身ですので、普段の業務上でUSCPAのライセンスが必要だったことは一切ありません。ただ、USCPAを取って一番メリットがでたのはやはりUSCPAだと名乗れることで同僚や社外パートナーから少なくとも会計知識と英語力がある人間としてファーストコンタクトで信頼を得やすかったということです。海外出張や大事なプロジェクトを任せてもらえる機会も多かったと思います。もちろん、大切なのはその後の仕事を進める中で期待を裏切らないように精一杯取り組むということに尽きますが、間違いなく数々のチャンスを得る後押しになる、それがUSCPAだと信じています。

私の場合は学歴審査の要件を満たしやすかったメイン州でexamをパスした後、実務要件が満たしやすかったワシントン州に合格実績をトランスファーし、ワシントン州のライセンスを取得しました。ライセンス取得には通常、実務経験を証明する上司のサインが必要ですが、プロアクティブの場合、サインも含めてサポートしてくれるのでライセンス取得まで考えているけど「周りにUSCPAの上司なんかいない!」という方にはやはりプロアクティブがおすすめです。

まずはパスしてからライセンスまで取ることを考えたいというパターンの場合、2020年7月現在、私が調べる限りはアラスカ州(必要会計15単位、ビジネス単位不要)でexamパスするのがよさそうです。ただし、ライセンスとなるとアラスカ州は監査業務500時間を求めているので、本業で1~2年会計事務所に勤める等している人でないと難しそうです。

ワシントン州の場合は学歴要件が会計24単位、ビジネス24単位である一方、ライセンスは一般の事業会社の会計業務(会計事務所や監査法人でなくても)でOK、1年2,000時間以上の実務経験があればOK、サイナーは直属上司でなくてOK、と幅広に認めてくれる制度になっています。(後日詳しく書きましたのでこちらご参照(11/1:ワシントン州ライセンスの実務要件)

ちなみにグアム州だと実務経験がない人向けに「USCPA-Inactive」という肩書が名乗れるものもあるようですが、学歴要件はワシントン州と同じ会計24単位、ビジネス24単位となっており、本当に本当に一切会計の実務をやったことない、というサラリーマンはこちらを選ぶのも手かも知れません。ですが、実務経験は申告ベースなので、少しでも会計関連の仕事の記載をできそうなのであればワシントン州ライセンスが行けないかどうか、予備校と相談してみることをお勧めいたします。

繰り返しになりますが、上記は2020年7月時点の情報になりますので、検討にあたってはきちんと予備校等とご相談ください。

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